第44条 処置の訂正
44.1 定義
規則の適用を誤っていた場合、審判は、以下の場合に限り、処置を訂正する
ことが出来る。
・与えるべきフリースローを与えないでゲームを再開してしまった場合。
・与えてはいけないフリースローを与えていた場合。
・審判がまちがえて得点を認めたり取り消したりしていた場合。
・規則で定められたフリースロー・シューター以外のプレイヤーが
 フリースローを行っていた場合。
44.2 一般的な手順、方法
44.2.1
誤った処置がなされたあと、ゲーム・クロックが動き始めてから最初に
デッドになったボールが次にライブになる前に、審判、コミッショナー、
テーブル・オフィシャルズのいずれかが誤りに気がついたときは、処置
を訂正することが出来る。
44.2.2
審判が処置の誤りに気がついたときは、どちらのチームにも不利になら
ない限り直ちにゲームを止める。
コミッショナーやテーブル・オフィシャルズが処置の誤りに気がついた
ときは、何らかの方法で速やかに審判に知らせなければならない、た
だし、スコアラーが合図器具を鳴らしてよいのは、ボールがデッドなって
から次にライブになるまでの間だけである。ボールがライブの間は、
それ以外の方法を用いなければならない。
44.2.3
誤りに気がつき、審判がゲームを止めるまでの間に認められた得点、経過
した競技時間、宣せられたファウルやその他起こった全てのことは有効
であり、取り消されない。
ただし、当該の誤ったフリースローの得点は取り消される。
44.2.4
誤りを訂正したあとは、規則に特にゲームの再開の方法が述べられてい
ない限り、誤りを訂正するためい審判が止めた時点からゲームを再開
する。
訂正のためにゲームを止めたときどちらかのチームがボールをコント
ロールしていたかスローインを与えらることになっていた場合は、
44.3の場合を除いてあらためてそのチームのスローインでゲームを
再開する。
44.2.5
誤った処置が確認されて処置の訂正が出来る場合は、以下のように
処置する。
・フリースローを与えられるべきプレイヤーが交代して交代要員に
 なっていたときは、その交代要員がコートに入り、その時点でプレ
 イヤーとなって訂正のフリースローを行う。但し、フリースローを
 与えられるべきプレイヤーが5回のファウルを宣せられるか失格・
 退場させられていたときは、そのプレイヤーは訂正のフリースロー
 を行うことは出来ない。
 訂正のフリースローした後、そのフリースロー・シューターは
 (ゲーム・クロックが一旦動いてからでなくても)交代して再び
 交代要員となってもよいし、交代の手続きをしなければ引き続き
 プレイヤーとしてゲームに出場してもよい。
・フリースローを与えられるべきプレイヤーが負傷の為に交代して
 いたとき、5回のファウルを宣せられていたとき、あるいは失格・
 退場させられていたときは、そのプレイヤーと交代して出場
 していたプレイヤーが代わりにフリースローを行う。
44.2.6
主審がゲームの終了を認めてスコアシートにサインをしたあとは、処置
の訂正は出来ない。
44.2.7
得点、ファウルの数、タイムアウトの数などについてのスコアラーに
よる記録の間違い及びタイマーによるゲーム・クロックの操作の誤り
による競技時間の計測の間違いは、審判の承認によっていつでも
訂正することが出来る。
但し、主審がスコアシートにサインをした後は、訂正することは
出来ない。
44.3 特別な場合の手順、方法
44.3.1
与えてはいけないフリースローを与えていた場合は、そのフリースロー
は取り消される。
ゲームは、以下のように再開される。
・誤って与えられたフリースローが行われている間に誤りに気がつく
 かそのフリースローの後でもゲーム・クロックが動き始める前に
 誤りに気がついた場合は、誤ったフリースローをしたチームに
 ボールが与えられ、フリースロー・ラインの延長上のアウト・オブ・
 バウンズからのスローインでゲームを再開する。
・誤って与えられたフリースローが行われた後ゲーム・クロックが
 動き始めてから誤りに気がついた場合は、以下のように処置する。
 -誤りに気がついてゲームが止められたときに、誤ってフリースロー
  が与えられたチームがボールをコントロールしていたかスローイン
  のボールが与えられることになっていた場合、あるいはどちらの
  チームもボールをコントロールしていなかった場合は、誤った
  フリースローをしたチームにボールが与えられ、スローイン
  でゲームを再開する。
 -誤りに気がついてゲームが止められたときに、誤ってフリースロー
  が与えられたチームの相手チームがボールをコントロールしてい  
  たかスローインのボールが与えられることになっていた場合は、 
  ジャンプ・ボール・シチュエーションになる。
 -誤りに気がついてゲームが止められたときに、どちらかのチーム
  にあらたに別のファウルの罰則によるフリースローが与えられる
  ことになっていた場合は、そのフリースローを行ったのち、誤った
  フリースローをしたチームにボールが与えられ、スローインで
  ゲームを再開する。
  いずれの場合も、審判がゲームを止めたときにボールがあった
  ところに最も近いアウト・オブ・バウンズからスローインを行う。
44.3.2
与えるべきフリースローを与えないでゲームを再開してしまった場合
は、以下のように処置する。
・誤りに気がついてゲームが止められるまでの間にボールのチーム・
 コントロールが一度も変わっていない場合は、訂正のフリースロー
 を行い、ゲームは通常のフリースローの後と同じように再開される。
・スローインのボールを誤って与えられたチームがボールのチーム・
 コントロールが一度も変わらないうちに得点した場合は、処置の
 誤りはなかったものとして訂正はしない。
44.3.3
規則で定められたフリースロー・シューター以外のプレイヤーがフリー
スローを行っていた場合は、そのフリースローは取り消される。
ゲームは、そのフリースローの1投目のボールがそのフリースロー・
シューターの手から離れた後フリースローが終わるまでの間に誤りに
気がついた場合はフリースロー・ラインの延長上のアウト・オブ・バウ
ンズから、フリースローが終わってゲームが再開されてしまった後に
誤りに気がついた場合は審判がゲームを止めたときにボールがあった
ところに最も近いアウト・オブ・バウンズからの、相手チームの
スローインによって再開される。
但し、そのフリースローの1投目のボールがそのフリースロー・シュー
ターの手から離れる前に誤りに気がついた場合は、正しいフリースロー・
シューターにフリースローをさせてゲームを再開する。
また、当該のフリースローのほかにフリースローやスローインなどの
罰則がある場合には、その罰則を適用してゲームを再開する。



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